失ったもの

スティーブジョブス氏が亡くなられた。

今まで行きてきた人生の中で
ミュージシャンやアーティストの死に対しては衝撃を受けた事はある
だが、ジョブスの様な企業人や経営者の死に対して初めて衝撃を感じた。

そういう意味では彼はアーティストであり偉大なクリエイターであったと思う。

音楽や演技や絵画などと同じレベルで彼はアーティストであった。

彼はライフスタイルというモノを作ったのだと思う

コンピューターという世界を特殊なモノから
生活の身近なアイテムへと昇華させてくれたのも彼なのだと思う

モノを作るという事に対してのこだわり・理想を見事なまでに具体化して
商品化させてきたのも彼だろう。

他の企業にも技術は真似出来る
同じ様なモノは作れる
だけど、彼はそのモノというハード面だけでなく
ソフト、コンテンツをちゃんと用意した人だろう
モノをどう使って行くか、その道を示し、時にはその道をも造り上げていった
そんな起業人であったんだと思うのです。

そのためには手段を選ばない面もあったと思うし
トラブルもたくさんあった
だけど信念を貫き通してモノを作ってきたから
今のAppleが存在するのだろう。

iPhoneだってiPodやiPadだって
同じ様なモノは世界にたくさんある
性能だけで考えれば、それらを超えているモノも多いだろう
だけど、商品としては超える事が出来ない壁がある
それがジョブスの作った世界観、商品観なんだと思うのです。

今の日本には技術はあるけど
その技術を活用させる道が無い
モノをデザインするけど、生活をクリエイトしようとはしていない
その差がはっきりと現れているのがここまでのアップル商品と他の商品の差だと思う。

ジョブス亡き今、今後のアップルがどのように展開されていくのか
彼の残した企業遺伝子がどこまで伝わるのか...わからないけど
今の時点でアップルが数歩先にいるアドバンテージを持っている事だけは確かだろう。


僕が初めて買ったパソコンはアップルだった
それ以来15〜16年アップルとの付き合いである
ジョブスがいなかった暗黒時代のアップルではあったけど
やはり根底にはジョブスの血が商品に流れていたと思う



本当にありがとう。

あなたが作ってくれた世界は楽しかった
僕らの生活を変えてくれた
良い方向に進めてくれたと思う
もっともっと貴方が作る世界を観たかった
だけどもうそれは叶わない夢なんだろうか...

きっとあなたの意志を引き継ぐ新たな才能が出てくるだろう
そこにはきっとあなたのモノ作りへ心が現れてくるだろう。

あなたが残したものは果てしなく大きい

今世界は偉大な才能を失ったと思う


ありがとう


そして安らかにお眠り下さい


今日も林檎マークが僕のそばにいます。


R.I.P. Steve Jobs